昨今のWeb業界においてデザイナーの業務領域は、どんどん広くなってきています。
マーケティングを兼用されている方も多いのではないでしょうか。
また、デザイナーがディレクターやエンジニア、マーケターの方々とスムーズに制作をするために、業務内容以外の用語も覚えておきたいところです。
今回の記事ではデザイナーが最低限覚えておきたい実務でよく使うマーケティング用語をご紹介します!
実務でよく使うマーケティング用語
アフィリエイト広告
Web広告の種類の一つで、アフィリエイター(媒体主)が保有しているサイトやSNSに広告を設置してもらう広告です。
ユーザーが広告をクリックして「商品を購入する」「会員登録をする」「資料請求をする」などの、あらかじめ設定したコンバージョンが達成された場合に、その成果に対して料金を支払うものになります。
掲載するだけで料金が発生する通常の広告とは異なり、大きな費用対効果を得ることができます。
アルゴリズム
問題を解決するための手順や計算方法を意味します。
答えを求める際の手順を具体的に、明確に表したものになります。
この手順に沿っていれば誰でも同じ答えが得られるというものでもあります。
アーンドメディア
SNSやブログ等、インフルエンサーやクリエイターによって生成されるメディアのことです。
消費者自身の意見をメインに表現されることが多く、消費者にとって最も信頼度の高いメディアとされています。
マーケティング視点で見ると、コストをかけずに情報を拡散できるメリットもあります。
インフルエンサーマーケティング
大きな影響力をもつインフルエンサーや芸能人などに特定のサービスや製品を紹介してもらい、消費者に購買行動を促すマーケティング手法のことです。
紹介してもらうことで、認知拡大や購買、ファン化に繋げることが可能です。
インプレッション
メディアや広告が表示された回数のことです。
ユーザーが広告をクリックして1回表示されると1インプレッションとなり、Web広告効果を測る指標の一つとなります。
ウェビナー
ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を合わせた造語で、インターネット上で行われる動画のオンラインセミナーそのもの、もしくはインターネット上でのセミナーを実施するためのツールを意味します。
エンゲージメント
消費者が特定の企業や商品、サービスに強い好感、魅力を感じることによって構築される深い関係性や強い絆のことです。このような顧客を増やすことが、リピーターやSNSによる拡散に繋がります。
オウンドメディア
自社で保有するメディアのことです。
自社で運営することで、思い通りにコントロールできるメリットがあります。
自社のWebサイトやSNSアカウント、メルマガ、パンフレット等が含まれます。
「ペイドメディア」 や「アーンドメディア」 と合わせて、マーケティングの大きな軸となるメディアの一つとして認識されています。
オプトアウト
製品やサービスに関して、勝手に送りつけられる広告の受け取りやメルマガなどを個人が回避することができる手法のことです。
許可を得ていないのに顧客に対して情報発信を続ければ、信用度の低下に繋がってしまうので、注意が必要です。
オプトイン
事業者が消費者に広告やメールを送信する前に許可を取ることです。
オプトインの顧客は製品やサービスに興味があると判断できるため、レスポンスが良いというメリットがあります。
また、許可を取らずに送信されるメールは、迷惑メールやスパムとして判断されるため、注意が必要です。
オムニチャネル
ECサイトや店舗、イベントなどのあらゆるチャネルで顧客と接点を持つ考え方や戦略、販売経路のことを意味します。
リアルの場やネットに関わらず、全てのチャネルを連携させて顧客にアプローチすることが大きな特徴になります。
カスタマージャーニー
顧客が製品やサービスを認知したところから、他社と比較や検討を行い、購買に至るまでのプロセスのことです。
顧客の動きを見える化することで、接点を洗い出し、適切なアプローチ方法を検討することができます。
コンバージョン
Webサイトにおける最終的な成果のことです。
ECサイトでの会員登録や商品購入など、目指すゴールによって、コンバージョンと定義する内容は異なります。
コンテンツマーケティング
ユーザーにとって価値のある有益なコンテンツを作成し、公開または提供することで見込み客を醸成し、購買に繋げるマーケティングの手法です。
コンテンツとはテキストベースの記事や動画などオンラインベースのものはもちろん、オフラインのセミナーや説明会など様々なものが含まれます。
サブスクリプション
定額料金を支払って利用するコンテンツやサービスのことです。
このビジネスモデルでは、ユーザーにいかに長く利用してもらえるかが重要となります。
セグメント
市場や顧客、分野など、特定の基準をもとに細分化し分類することです。
自社製品、自社サービスのターゲットとして意味のある特定の層を効果的に訴求することが可能になります。
トラッキング
デザインスタイルの1つで、立体感や光沢感などの視覚効果を無くし、シンプルで平面的な概念を用いたデザインのこインターネット上のユーザーがどのような流入経路で、どのページを見てコンバージョンに結び付くのか行動を記録することを意味します。
また、コンバージョンに繋がらなくても、どの点に問題があったのかなどの分析もでき、今後のマーケティング戦略に活かせる指標となります。
ブランディング
ブランドを顧客にとって価値あるものに創り上げ、市場において自社商品・サービスのポジションを確立することです。
ブランディングの手法として、デザインやロゴ、広告などがあります。
ペイドメディア
企業が費用を払って広告を掲載するメディアのことです。
「オウンドメディア」「アーンドメディア」と合わせて、マーケティングの大きな軸となるメディアの一つとして認識されています。
メディアの組み合わせで、あらゆる見込み客にリーチするよう戦略を構築することが可能になります。
ベネフィット
マーケティングにおいて、顧客が商品やサービスから得られる効果や利益を意味します。
潜在顧客の感情を刺激し、購買意欲を高める効果があります。
リスティング広告
検索連動型広告とも呼ばれ、Google やYahoo!が提供する検索エンジンの検索結果において、検索したキーワードに関連した広告を掲載する広告手法のことです。
ユーザーの関心が高いワードに応じて広告が表示されるため、高い効果を期待できます。
リテンション
顧客と関係を維持しながら継続的に利益を確保していくマーケティング手法のことです。
リピーターを増やすための、DMやメルマガの配信、アフターサービスの充実など、様々なものがあります。
新規客獲得には既存顧客維持の5倍コストがかかるといわれているので、コストを抑えつついかに既存顧客を維持し、離反させずに収益を上げれるかが重要になります。
リード
潜在的な顧客や見込み客のことを意味します。
見込み客とは、企業の商品やサービスに興味を持ってくれて、将来的に購入してもらえることが予測できる顧客の事になります。
ABテスト
デザインのLPやクリエイティブの改善に対する反応をテストするマーケティング手法の一つで、AパターンとBパターンの2パターンを用意して、どちらがより良い成果を出せるのかということを検証するものになります。
場合によっては2パターン、3パターンと複数回の検証をするケースもあります。
CPA
コンバージョン1件に対して発生した広告費用のことです。
主にWeb広告の効果測定で使われる指標で、CPAが低ければ、費用対効果が高いということになります。
CPC
画面に別枠で表示されるウィンドウのことです。
CPAと同様にWeb広告の効果測定で使われる指標の1つで、広告が1回クリックされるのにかかった費用、1クリックあたりの単価のことです。
CTA
Webサイト訪問者に対して、具体的な行動を起こさせるためのテキストや画像のことです。
多くはボタンやリンクの形で表示されることが多いです。CTAを工夫することで、コンバージョン率のアップに繋がります。
CTR
クリック率と呼ばれ、ユーザーに表示された回数(インプレッション数)のうち、ユーザーがクリックした回数の割合を計算したもののことです。
CTR(%)=クリック数÷広告の表示回数(インプレッション数)×100
で求めることができます。
※クリック数が10回、広告の表示回数が1000回の場合、10÷1000=1% となります。
CVR
デバイス毎にデザインが最適化されたWebサイトを作ることを指します。
アクセスしたユーザーのうち、どれだけの人が登録・購入・申し込みなどの成果(コンバージョン)に繋がったかを表す数値のことです。
CVR=CV数(コンバージョン数)÷セッション数(サイト訪問者数)×100
で求めることができます。
※サイト訪問数が10,000で、CV数が200の場合、200÷10,000×100=2%となり、CVRは2%と求めることができます。
EFO
LP等の入力フォームを最適化することです。
入力項目を減らすまた、警告文や色、ポップアップなどで分かりやすく伝えることで、途中で入力をやめて離脱してしまう状況を防ぐことができます。
IMP
インプレッション数と呼ばれ、訪問者がサイトに訪れた回数や、広告が表示された回数全てをカウントします。運用時や広告の効果測定として用いられます。
KGI
企業の最終的な目標設定のことです。
売上高や利益率など、最終目標、企業全体の方向性を定量的に評価できる指標になります。
KPI
KGI達成のための中間的な目標を示した指標のことです。
PDCAを回す際の重要な指標で、現在の状況を定量的かつ客観的に把握することが可能になります。
LPO
CVRを上げる為にLPをニーズに合わせ最適化するマーケティング手法のことです。
パーソナライズされたLPの制作、成果の出るLPのテスト検証、評価など、様々な対策を指します。
LTV
顧客が取引を開始してから終了するまでの収益の総額を算出するための指標のことです。
LTV=顧客の平均購入単価×平均購入回数
で求めることができます。
いずれかの項目を上げることでLTVは向上しますが、LTVを高めるには顧客のロイヤリティの向上が重要です。
PV
Webページが表示された回数のことです。
Webサイトの規模を測る一般的な指標として広く使われています。
PVのカウント方法は、Webサイトにアクセスしたユーザーが1ページ閲覧するごとにカウントされ、3ページ見た場合は3PVとなります。また、ページの更新や前ページに戻った場合もカウントに入ります。
ROI
投資したコストに対する利益の割合のことです。
費用対効果を意味し、投資に見合った利益を生んでいるかどうかを判断するための企業の収益性を測る重要な指標になります。
SEO
オーガニック検索でサイトを上位表示させるためのマーケティング手法の一つです。
上手く最適化することができれば、広告費をかけずに検索エンジンの結果上位から自然と見込み客をサイトに呼び込むことが可能となります。
まとめ
いかがでしたか??
デザイナーが最低限覚えておきたい実務でよく使うマーケティング用語について、ご紹介しました。
Webデザイナーのスキルアップ、キャリアアップにも活かせるマーケティング。
担当していないとしても、こちらを覚えていれば、会話の意図もスムーズに理解でき、生産性を上げることに繋がります。マーケティング用語は数多くあって大変ですが、売り上げに貢献する重要な要素にもなるので、少しずつ覚えていきましょう!